昨日の息子氏は、某遊園地にでかけました。息子氏、遊園地デビューです。ただ、実のところは、某国営教育放送の某番組に毎日出演している〈某犬の着ぐるみ〉が登場するイヴェントがそこで開催されていたため、その番組の熱心な視聴者である息子氏もかけつけた、というわけです。〈某犬の着ぐるみ〉は巷では大人気なので、会場に入れるかどうか危ぶんでいたのですが、会場は空席があるくらいに余裕でした。イヴェントは歌謡ショーで、舞台上では、〈某犬の着ぐるみ〉だけではなく、（実年齢に関係なく、あくまで絶対的に）お兄さんとお姉さんが歌って踊っておりました。息子氏はわたしの膝の上にたって熱心に舞台上を見ておりましたが、〈某犬の着ぐるみ〉やお姉さんが舞台を降りて通路をとおり、われわれの横を通り過ぎていったときには、彼らのことをクールにやり過ごしておりました。逆に母親女史の方が、「ワンワンにさわった」と言って大興奮しておりました。そんな姿を息子氏は、やはりクールに眺めておりました。ショーは３０分ほどで終了したのですが、「せっかくだから」と某女史が言い出して、しぶしぶ遊園地の乗り物にひとつだけ乗ってみることにしました。空中をゆっくり周遊する乗り物に乗ったのですが、息子氏はここでも去りゆく景色や乗り物に興じる大人たちをクールに眺めておりました。その後は、少しお土産屋さんをのぞいて帰ることにいたしました。帰りの車のなかで、息子氏はすぐに眠りにおちていきました。息子氏がクールな態度にでていたのは、きっと眠かっただけなのでしょうな……。
